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【History】VERDY HARAJUKU DAY を振り返る -Vol.1 VHD を振り返る-

 

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2019年 10月13日(日)と14日(月)の2日間、原宿を中心に渋谷、中目黒に渡って開催されたVERDY HARAJUKU DAY(以下VHD)。ストリートの枠を飛び越え、このカルチャーと密接に関係する世界中の人々が動向を注視した。また、原宿という大きな街をジャックし、いたるところでアイテムのリリースが行われ、その参加ブランドは大小、新旧あわせて30を超えた。

 

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各地でコラボアイテムやイベントが行われたが、ここでは開催概要や全体像を大まかに振り返ろう。

 

台風19号akaハギビスの襲来により、予定されていた10月12日(土)の開催は断念し、3DAYSから2DAYSへ変更されて開催された本イベントだが、こうした悪天候がイベントを襲うというのは、歴史を振り返れば、数々の伝説的なフェスの第1回目が同様の事態であった(国内においては1997年の苗場や2007年の京都然り)。

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まずここでは、オフィシャルのアイテムを中心にプロダクトが展開されたメインスポット、COMMON GALLERYでのGIFT SHOPの模様の一部をまとめる。

 

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VHDはフェス型イベントとは言っても、原則としてこれは”プロダクトを購入する”ということが目的のイベントでもあった。欲しいと思ったものを欲しいと思った人がショップで買うという形。それがショップやギャラリー単位で終結することなく、それぞれに連動し、VHDというコンセプトの元に帰結し、原宿の風景を2日間変えてしまっていたのは実に興味深いことであった。

 

DAY2 18:00 SECRET RELEASEはこのイベント最大の目玉となっていたが、販売箇所や販売方法、販売アイテムが全てシークレットであり、原宿の街の数カ所で待機列ができ、アイテムを巡って多くの参加者が集中してしまった形となり、警察沙汰となって中止。そのまま本イベントは終了となった。

一部ではGirls Don't Cry × Nike SB Dunk Low SBのリリースがあったのではないかとの噂もあるが、詳細は定かではない。

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VHD 直前インタビュー】

HYPEBEASTにて、VERDY本人に直前インタビューが行われていたので、一部をここでまとめる。

 

  • “VERDY HARAJUKU DAY”の開催理由を教えてください。

VERDY:UNDERCOVER や sacai が参加していた時を除くと、東京のファッションウィークはストリート界隈の人たちが何も知らない間に終わっている感じがしました。僕は最近「HYPEFEST」をはじめとする大型のオフラインイベントやファッションウィークにも足を運ぶようになったのですが、主要都市はその熱量がストリートにも派生していて、その盛り上がりで相乗効果が起きています。日本には年中色々な人が訪れ、ポップアップ開催はもちろん、ショップもたくさん存在します。だから、そういう出来事が日本でも一緒のタイミングで起これば、もっと面白くなると日々思っていました。しかし、現実は違う。だから「ないのであれば自分がやろう」と思い、“VERDY HARAJUKU DAY”と題して、このイベントを開催するに至りました。

ただ、幕張など海沿いの広いスペースを借りて、そこに洋服を買いに来てもらうことには違和感があって……。僕が思う東京の良いところは、歩いているだけで色々なショップに辿り着けて、世界中のブランドが揃っており、自由に買い物ができるところ。遊ぶ場合は、色々なパーティーに顔を出してハシゴをしながら、最終的にはクラブに行き着き、一連の流れの中で色々な人に会います。だから、その特徴を活かした内容にするためには、原宿での開催が最善だったんです。

少し話しは変わりますが、SXSW は、タイムテーブルが敷かれたうえで、街中で色々なことが起こりますよね。“VERDY HARAJUKU DAY”は、SXSWを含め、音楽のサーキットイベントにヒントを受けています。だから、フライヤーにも参加者のロゴを使うのではなく、僕がハンドドローイングしたテキストが使用されているんです。

 

  • “VERDY HARAJUKU DAY”は、いつ頃から準備を進めてきたのでしょうか?

VERDY:アイディアが浮かんだのは、去年(2018年)の年末です。でも、前例のない企画だから、どこから手をつけていいのか、最初は全くわかりませんでしたね(笑)。本格的に動き出したのは、半年前ぐらいでしょうか。過去にサンプルのないイベントなので、各ブランドにはメールや電話でオファーするのではなく、直接会って説明しに行きました。実際にLAにも赴き、僕がプレゼンテーションをして、それに共感してくれたブランドが参加してくれています。今回のラインアップには、全く僕と関係のないブランドはありません。例えば、Beats by Dr.Dre のような大企業も、社内に友人がいるからパートナーになってもらっています。

 

  • ブランドやコレクティブのラインアップで意識したことはありますか? 

VERDY:Nike SB や Beats by Dr.Dre といったビッグブランドと新鋭のストリートレーベルに優劣はありません。始めたばかりでも頑張っているクリエイターはたくさんいるし、僕はそういう人たちと一緒に何かムーブメントを起こせたらと思っています。もちろん、“VERDY HARAJUKU DAY”という大枠はありますが、このイベントにあわせて自分で会場を借りてポップアップを開催することも大歓迎です。

 

  • “VERDY HARAJUKU DAY”は毎年開催したいとおっしゃっていました。次回以降でやりたいコンテンツはすでに思い浮かんでいるのでしょうか?

VERDY:今年(2019年)はできなかったけど、デザインの公募をやりたいですね。カタチはわかりませんが、Instagramにグラフィックを投稿するのではなく、“VERDY HARAJUKU DAY”のオフィシャルショップに応募専用のボックスを設けて、2日目の夜に海外から来たデザイナーたちとみんなで討論をし、グランプリに輝いた人のグラフィックを翌年のオフィシャツTシャツに採用するとか、一緒にコラボレーションするとか、そういったチャンスを創出できたらと思っています。

僕も昔、『Ollie』で開催されていた BAPE®️のコンテストに応募したことがあります。最近は SNS があるから誰にでもチャンスがあるように見えるけど、実際は使われすぎていて、そういったチャンスは昔よりも少なくなっているような気がして。

兎にも角にも、僕はストリートカルチャーにおける“ゲーム”の流れを変えたいと思っています。世界でも前例がなく、はじめての試みだから、僕自身もワクワクしています。台風で初日が中止となってしまいましたが、あとの2日間が将来、歴史的な日になってくれたら嬉しいですね。

 

次回 Vol.2 では、DAY1 でリリースされたアイテムや、イベントについて深掘りしたいと思う。

 

【参考資料】

  • Eyescream CULTURE 2019.11.09 「Report:VERDY HARAJUKU DAY 原宿の街並みを振り返る」

eyescream.jp

 

  • HYPEBEAST 「VERDYに”VERDY HARAJUKU DAY” の直前インタビューを敢行」

hypebeast.com